(この記事は2021年に書いたものです)
先日、FT8で南極大陸と交信ができました。
さて、前回の「FT8で交信(2) ~音声とPTTをつなぐ~ 古いRIGでもFT8に!」でふれた、音声とPTTがつながればFT8にオンエアできることについて、とある方からお声をいただき、一部補足します。
フォトカプラをつければ、アイソレーションが上がるという部分、言葉で書いたものを図にして掲載します。
図中の抵抗250オームは、フォトカプラ(使用したのは、PC817)に流す電流に合わせてください。250オームは、20mAの想定です。パーツとしては240オーム1/4ワットのカーボン抵抗がマッチします。
また、リグ側のPTTとGND間の抵抗の有無や、入れる場合の抵抗値などはリグに合わせてください。
さらに、フォトカプラの代わりにメカニカルリレーを使うことで、かなり古いリグでも対応できると思われます。
メカニカルリレーの場合は、リレーコイルの逆起電力対策で1S1588などのダイオードをコイルと並列に入れる(カソードをプラス側に)コトも忘れずに。釈迦に説法ですね。
リレーをドライブするときは消費電流に合った抵抗値を選んでください。
参考までにオムロンのリレー「G5V-1 DC5V」の場合は定格が30mAですから計算では130オーム程度です。
PTTから話はそれますが、真空管リグのCWキーイングをパソコンで行うときはメカニカルリレーを用いないといけない、という文献を以前に読んだ記憶があります。電圧負荷でトランジスタやFETでのキーイングができないパターンです。
高電圧の回路を持つRIGは特に、外部機器との接続は気を付けたいですね。
音声のアイソレーション
上図では、音声の入出力はPCとリグがケーブルでつながっています。音声もアイソレーションを高めたい方は、下図のようにトランスを入れる方法が、ネット上で数多く紹介されています。
ノイズが気になる方は1:1のトランスを入れてオーディオの入出力をするのが一般的なようです。
FT8は、SSB形式のUSB波で送受信できますから、このような接続なら古い無線機でもFT8が楽しめると思います。
前回の「FT8で交信(2) ~音声とPTTをつなぐ~ 古いRIGでもFT8に!」も合わせてご覧ください。
FT8で交信(3) WSJTーX で リグをCATコントロール